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お知らせ 2020.09.07

建設業の有給休暇消化

 あなたの事業所の従業員は、有給休暇を使っていますか?
建設業界の休日は、日・祝日、盆、正月はお休みというところが多いと思います。
 有給休暇を活用している建設業の事業所は40%以下が現状です。
 そして有給休暇を活用している職種は、総務部、営業部の人、管理職、内勤の人を除き、多くの現場の労働者は施主の要望、納期に間に合わせるため有給休暇を使用する以前に、日、祝日までも出社するという人が多いようです。

 業界組合が発信する有給休暇取得率は、建設業界は40%以下です。
 これについて考えてみましょう。
 
 現場が動いているのに休みにくい。

 休みにくい業界体質
 あなたの建設現場で、上司に有給休暇の請求を申し出る雰囲気がありますか?
 最近は働き方改革なんかでそんな雰囲気もあるかもしれませんが、一般的にみるとまだまだ建設業界では、有給休暇を請求するのは大変でしょう。
 この業界は良くも悪くも(悪いところの方が多いのが問題ですが…)古い体質から成り立っています。

 上司よりも先に帰りにくかったり、上司が休日出勤してるのに自分だけ休むのは気が引ける?
 おまけに休まない自慢『オレは3か月休みなしで働いてるんだぞ!』なんて言っている上司もまだ存在しています。

 このムードを替えたいけれど替えられない、おかしな現場体質になっています。
 しかし、自分のためにも家族のためにも後輩のためにも有休休暇を消化できる現場のムードを作るべきです。

 有給休暇取得なんて言ったら上司に怒られそう、といったムード。

 基本は有給休暇取得以前の問題で、週休2日なんて考えずにシフトが組まれている現状です。
 建設現場の労働者で週休2日の事業所は皆無とは言いませんが、ごく一部の事業所でしょう。
 だが、学校も銀行も普通のサラリーマンは週休2日が当たり前の世の中になっています。

 なぜ建設現場は週休2日ではないのでしょうか?
 現場のシフトを組むときに週休2日制(住宅地の建設を除く)をシフトにしている事業所はごく稀です。
 きっと、世間の常識は現場には通用しないことでしょう。
 建設現場だって週休2日でいいんじゃないですか!

 有給休暇って病気した時のためにあるんでしょ?という認識。
 実際、周りを見渡しても有給休暇を取得するのは病気になって入院する時に使うという人が多いようです(病気で休む時は、有休休暇を使わず傷病手当金の支給を受けます)。
 代わりの社員はいないという幻想、何があっても出社するもんだっていう洗脳、に取りつかれて、みんな出社しています。

 普通の会社では風邪ひいたら休みます。
 建設業界では、飲んだ次の日は這ってでも出社しろ!という意味不明の常識
 よく飲み会の席で言われるのは、休暇を取得していない自慢話、次の日は二日酔いであろうが朝まで飲んでいようが朝は這ってでも出社する自慢。
 そもそも朝までダラダラ飲むのも健全じゃないと思いますが、それでも朝礼のラジオ体操までは出社しろ!という風潮があります。
 
 使用者の皆さん、この機会に労働者が有給休暇を全部消化して「人たるに値する生活を営むための必要を充たすべき」雇用管理対策に挑戦して見ませんか?
 協会では協会独自のカリキュラムによって研修を行い、また私の40年を超える労務管理の実務の経験と知識をコンサルタントします。(正司 光男)