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お知らせ 2018.12.25

[人材]・[人財]・[人罪]

 人材、人財、人罪の違い
 人材と人財の違いは、代替が利くか利かないかの違いがあります。いずれも業務を適切にこなせることが前提となりますが、人財のほうがより会社にとって有益という意味合いとなります。
 
人材とは?
 人材の言葉の意味は、仕事をきっちりと処理できる人のことをいい、組織の中で適切に対応可能な人物のことを指します。その人の個人的なパフォーマンスよりも、組織の力を引き上げる能力を持っている人を示しているため、主体性だけでなく協調性も備えている必要があります。
 また、現在の労働力だけでなく、将来的な可能性も含まれたニュアンスを持っているため、まだ実績のない新入社員や、これから研修などの教育を受ける入社前の内定者も人材と表現されています(材は素材のこと)。

 ブラック企業といわれている会社の従業員は、「人が材料として物のように扱われる意味が人材だ」と皮肉をいう人もいるようですが、一般的には業務を適切に処理できるという意味合いとなっています。

 人財とは?
 人財とは、人が会社経営にとって財産であるという意味合いの言葉です。財産と聞くとお金をイメージする人も多いかと思いますが、どちらかというと「価値」を表す言葉として使用されているようです。

 もちろん、お金という意味合いも含まれての価値ですので、企業がその人に投資をすることによって得られる利益まで含めた表現となっています。

 ちなみに、人財という言葉は、その人が投資対象として適切かという「ヒューマンキャピタル=人財」から産まれた表現であるため、そもそもの意味合いはお金ではありますが、現在では人は宝であるという価値を意識した使い方をする経営者が多いようです。

 人罪とは?
 実績を作れず、成長も期待できないような人で、企業からお荷物とされているタイプの人のことを言います。
 「人材」や「人財」の人でも、道を誤ってしまうと「人罪」になりかねないということを忘れてはいけません。経営者から考えると、「人罪」という枠に入ってしまう人は、、人員整理の対象にせざるを得なくなります。会社の経営が傾いたりすると、最初に人員整理してしまおうと考える人だからです。

 だが、「人罪」の枠に入る人だって、何も最初からここに入るわけではありません。それはつまり、いくらでも「人罪」から「人財にステップアップしていくことは可能だということです。もちろん努力や根性も必要ですが、あきらめてしまう人生よりも、もう一度頑張ってみるということが大切なのではないでしょうか。

 このように、3つのタイプに分けて考えるのであれば、誰しも「人財」の枠に入りたいと思うでしょうし、企業側も「人財」の宝庫であって欲しいと願っています。
 事実、「人財」と呼ばれる枠に入っている人は、毎日を活き活きと生活しています。しかし、苦労なしに「人財」に入っている人など一人もいないのです。
 
「人財」に育てるのには、使用者にも大きな責務があります
 とくに建設業では、使用者および雇用管理責任者に、「人財」育成に必要な知識の向上が必須要件です。 (正司 光男)